Yu : vol.34 義家弘介 ヤンキー先生が斬る!!

義家弘介

2012年4月より、中学校で武道の必修化が導入されました。義家先生はこの法案の成立に携わられたとのことですが、これについてのお話をお聞かせください。

現代教育はおかしい

今の子供たちに教えなければならないのは『道徳心』や『礼節』を含めた「他人を思いやる気持ち」です。とはいえ、『道徳』を教科化すると「価値観を押し付けるのか」と大騒ぎになる。ならばこれは過去から日本がずっと大事にしてきた武道を、世界中が注目する武道を、しっかりと公教育の中で教える必要があるだろうと武道を必修にしたんですね。

すると蓋を開けたらどうなるか。「柔道で事故が起きている、事故が起きたらどうするんだ、危ない!」の大合唱。確かに部活動の柔道の中では怪我が出ている。しかし陸上でもバレーボールでもバスケットボールでも怪我人は出ています。

現代教育がおかしいと思うのは、もしも事故を想定するならば、究極的には「学校に登校させるのは危ないからやめましょう」。つまり体育の時間よりも登下校の交通事故の方が多い訳ですから。

いま武道は、国会議員にこそ必要なのかもしれません!

おかしなイデオロギーによって歪められている現状がある今こそ必要なのは「保守」。守るべきものは何なのかということ。それは日本国民であったり、伝統や文化であったり、故郷であったり、ここは原点に返らなければいけないと思います。

義家弘介(よしいえ・ひろよし)
1971年3月31日、長野県長野市生まれ。
1990年、明治学院大学法学部に入学、99年に母校・北星学園余市学校の教師になる。
2003年4月にドキュメンタリー番組が放送、同年10月「ヤンキー母校に帰る」がドラマ化。
2005年横浜市教育委員会教育委員、06年に内閣官房教育再生会議担当室室長に就任。
2007年参議院選挙当選。神奈川県参議院比例区第十六支部長などを歴任。
■公式WEBサイト http://www.yoshiie-hiroyoshi.com/